【2026年最新】放課後等デイサービス収支シミュレーション|赤字4割の現実を突破する経営戦略

1. はじめに|「情熱」だけでは続かない時代へ

「放課後等デイサービスを始めたい」
この分野に関心を持たれる方の多くは、子どもや家族を支えたいという強い想いをお持ちです。

しかし現実には、放課後等デイサービスの約4割が赤字とも言われ、開設後数年で撤退を余儀なくされる事業所も少なくありません。
原因の多くは、開設前の収支シミュレーション不足にあります。

本記事では、

  • 定員10名
  • 最低限の人員体制
  • 医療的ケア児なし

という「標準的で現実的なモデル」を前提に、
なぜ普通に運営すると赤字になるのか
どこを改善すれば黒字化できるのか
を、具体的な数字で解説します。

目次

2. モデル事業所の前提条件(福岡市郊外・6級地)

まずは想定条件を明確にします。

項目内容
定員10名(平均利用8名想定)
所在地福岡市郊外(6級地)
施設面積約300㎡
家賃月15万円
営業日数月20日
サービス提供時間平日1時間/長期休暇5時間

人員体制

  • 管理者(児童発達支援管理責任者兼務):1名(常勤)
  • 児童指導員:1名(常勤)
  • 児童指導員:2名(非常勤・常勤換算1名)

「最小限だが基準は満たす」体制です。

3.【収入試算】基本報酬だけでは限界がある

基本報酬の計算

  • 基本報酬:574単位
  • 地域区分:6級地(1単位=10.36円)
  • 1人あたりの報酬:574単位 × 10.36円 = 5,947円
  • 1日あたりの収入:5,947円 × 8名 = 47,576円
  • 月間基本報酬:47,576円 × 20日 = 951,520円

加算収入(最低限)

  • 福祉専門職員配置等加算:15,000円/月

月間総収入:966,520円

4. 【支出試算】最大の壁は人件費

人件費(月額)

  • 管理者(児童発達支援管理責任者兼務):333,333円(年収400万円÷12ヶ月を想定)
  • 常勤児童指導員:240,000円(1,500円×8時間×20日)
  • 非常勤職員(常勤換算1名):240,000円(1,500円×8時間×20日)

人件費計:813,333円

※実際には、社会保険料等でさらに約15%増となる点に注意が必要です。

施設運営費(月額)

  • 賃貸料:150,000円
  • 光熱費・通信費:50,000円
  • 保険料:10,000円(年額12万円÷12ヶ月)
  • 消耗品費:20,000円

運営費計:230,000円

5. 収支結果|月約7.7万円の赤字

月間収支

  • 収入:966,520円
  • 支出:1,043,333円
  • 収支差額:-76,813円

さらに、

  • 備品・消耗品
  • 開設前人件費
  • 敷金・礼金

など、初期投資約200万円超を考えると、このモデルのままでは経営は非常に厳しいことが分かります。

初期投資

  • 備品・消耗品:800,000円
  • 開設前人件費(1ヶ月分):813,333円
  • 賃貸契約費用(敷金・礼金):450,000円
  • 合計:2,063,333円

6. 赤字から抜け出すための3つの実務ポイント

① 利用率を「仕組み」で100%に近づける

8名 → 10名へ充足率を上げるだけで、
約23万円/月の増収が見込めます。

  • 欠席が出た際の即時連絡
  • キャンセル待ちの仕組み化
  • 長期休暇の積極利用

これらはコストをほぼかけずに実行できます。

② 加算は「取れるものから確実に」

放課後等デイサービス経営の本質は加算設計です。

  • 児童指導員等加配加算
  • 処遇改善加算
  • 特定処遇改善加算
  • 関係機関連携加算

「人を増やす=コスト増」ではなく、
報酬構造を理解した人員配置が重要です。

③ 独自プラン・オプション設計

保険給付だけに依存しない視点も欠かせません。

  • 教材費・プログラム費の明確化
  • 延長支援や特化型プログラム
  • 利用者にとって納得感のある実費設定

選ばれる理由=収益安定につながります。


7. まとめ|「続く支援」は設計で決まる

今回のシミュレーションから明らかなのは、

  • 何も考えずに始めると赤字
  • しかし、改善余地は明確に存在する

という点です。

利用率の最大化
加算の戦略的取得
付加価値あるサービス設計

これらを組み合わせることで、
「質の高い支援」と「安定経営」は両立可能です。


注意事項

  • 本記事は一般的なモデルケースです
  • 実際の収支は地域・運営方針・報酬改定により変動します
  • 開設前には必ず個別の事業計画を作成してください

注意事項

  • 本シミュレーションは一般的な試算であり、実際の収支は地域性や運営方針により異なります
  • 行政による報酬改定により、収入が変動する可能性があります
  • 実際の開設にあたっては、より詳細な事業計画の策定が必要です

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