BCP策定で陥りやすい落とし穴
障がい福祉サービス事業所では、令和6年4月からBCP(業務継続計画)が義務化されました。
しかし、実際に策定を行うと、形式だけ整えて現場で機能しないケースが多く見られます。
ここでは、行政書士として現場を支援してきた経験をもとに、BCP策定でよくある5つの誤りを紹介します。
① 雛形をそのまま使用している
厚生労働省や業界団体の雛形は便利ですが、事業所の実態にそのまま当てはめると、現場で使えません。
例えば、夜勤の人数や送迎体制が異なる小規模事業所では、代替職員や緊急時の指揮系統が雛形通りでは機能しません。
BCPは「現場の行動指針」ですので、事業所ごとの実情を反映させることが重要です。
② 指揮命令系統が曖昧
災害や感染症が発生したとき、誰が判断するのか、誰に報告するのかが明確でないと現場は混乱します。
特に障がい福祉現場では、利用者ごとに対応が異なるため、管理者だけでなく、各職員が状況に応じて判断できるよう、代行権限や役割を明記する必要があります。
③ 訓練・見直しを行っていない
BCPは作っただけでは意味がありません。職員が実際に動けるレベルまで落とし込み、定期的に訓練・見直しを行うことが義務付けられています。
福岡県内の事業所でも、机上シミュレーションや避難訓練を実施していないケースが多く、監査で指摘される原因になります。
④ 他のマニュアルと整合していない
感染症対応マニュアルや避難計画とBCPの内容が矛盾していると、緊急時に判断が分かれてしまいます。
BCPは既存マニュアルの上位計画として整合性を持たせる必要があります。
例えば、「感染症時の出勤停止ルール」がマニュアルとBCPで異なると、職員の混乱につながります。
⑤ 書類管理・共有が不十分
BCPを職員がすぐに確認できない、紙だけで保管しているなど、運用面で問題を抱える事業所も多いです。
災害時に参照できないと意味がなく、訓練の効果も半減します。クラウドや施設内掲示板での共有、災害時用印刷版の備えも重要です。
行政書士・社会福祉士による支援のメリット
行政書士篠田事務所では、福祉現場の実態を理解した社会福祉士の視点を活かし、実効性のあるBCP策定を支援しています。
雛形をベースにするだけでなく、職員体制・業務優先順位・訓練計画・マニュアルとの整合性・共有方法までカバーします。
これにより、監査に耐え、現場で本当に使えるBCPを作ることが可能です。
まとめ
- 雛形の流用だけでは機能しない
- 指揮命令系統・代行者・訓練計画が必須
- 他マニュアルとの整合性と運用面も重要
- 専門家の支援で「形だけでない実効性のあるBCP」を作成可能
BCPは単なる書類ではなく、職員が動き、利用者を守るための生きた計画です。
福岡県内の障がい福祉サービス事業所様は、行政書士篠田事務所までお気軽にご相談ください。